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2007/10/31

ニチアス問題を考える

私も建築部材関連の世界に居る人間であるから、ニチアスの不正性能建材問題は決して対岸の火事ではないと思っている。

実際、似たような経験をしたことがある。

自社で販売している、簡易火花よけシートの品質性能を社内試験のみならず、その性能を公的試験にて確認していこうと言うことで、ある時期、競合他社製品のサンプルを分析し、それ以上の性能を確保できる水準の製品試験体を、公的試験所に持ち込んだ。

当初、競合他社との比較試験では、予想通り同等かそれ以上に優れた燃焼成績を収めたので、本試験に移行した。

ところが、結果は不合格。

つまり、既に認定を受けている製品以上の性能を有しながら、認定試験では落ちると言う結果があり、それを補うためには相当の材質にグレードアップしなければ、合格は無理と判断したのだが、競合他社の認定製品はそれらの水準には遙かに下の材質だ。

これをあれこれとやかく言わないが、まさに現在のニチアスと同じではないかと、古い記憶が頭をもたげたのだ。

現在、空調用ダクトに使用されているフレキと称する、保温材がセットされている樹脂フィルムでくるまれた簡易型ダクトがあるが、あるところから開発した同等品の認定取得の代行を頼まれたことがあった。

複数社のサンプルの中からもっとも性能の良い(公的試験データ上)製品をモデルに全く同じ構成、成分、状態で試験に挑んだ。

心はとっくに認定取得で、依頼先の喜ぶ顔が目に浮かんでいたところ、不合格通知。

過去に個人的試験なども含めて一発で不合格は自動車教習所の仮免試験くらいのもので、自分としては屈辱的な経験だった(火花よけ試験はこれの後だ)。

まさか・・・だった。

だが天は我に味方するもので、フレキの断熱材として使用するグラスウールは、当時バインダーと称する有機系成分には数%のオイルが含まれていて、それらが燃焼すると相当高い熱カロリーが放出する。
しかし、私が苦しんでいた頃に国内第一号のノンオイルタイプのバインダーが開発され、当然グラスウールにも採用され始めたのだ。

つまり、たぶん国内第一号の該当グラスウール使用フレキの誕生と思う。
それによって、ようやく合格したのだ。
試験にチャレンジすること、5回目だった。

そのことからも当時のフレキメーカーと今回のニチアスの件が・・・・と思えてくる。

現在、建設省から国土交通省に変更され、同時期に建築基準法も改正されたことで、不燃材料試験の公的試験の内容も相当緩和方向に変更された。

従って、たぶん国内のどのメーカーも現行水準であればよほどコスト優先主義な方法を実行しない限り、不合格になる製品は無いと思う。
また、旧認定製品は既得権認定番号移行しているため、旧認定と新認定の境目もぼやけ、問題が出にくいと思うが、いずれにしても法の抜け道が多すぎ、今後もニチアス同様不正に走るメーカーが無いとは言えず、相当評定の厳しさを増さないと安心した建物が出来ないと言わざる終えない。

躯体強度問題のみならず、火災時の類焼を防ぐための耐火建材にも不法が通っては、昨日亡くなられた、消防士の霊もうかばれまい

しっかりと、厳しい目を怠らないよう、公的機関にお願いしたい。

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