工業会001
会社が加盟している工業会は2組織ある。
古くから加盟している工業会では、非常勤技術委員として、業界の仕様書作りに参加したことがある。
仕様書策定などに関わるのは古くは「電信電話公社」今のNTTである。
その後、「電信電話株式会社・・・NTT」になり、株式会社として初めての仕様書を作って以来、NTT仕様書の改訂版は発行されていないが、各事業所はどちらかと言えば国土交通省仕様書を主に使っていて、該当しない特殊項目が発生した場合に、結構使い込んだ 彼らの仕様書を取り出して・・・と行っているらしい。
東京都も、オリジナルの仕様書を定期的に更新し、発行している。
しかし、私の会社が関わる仕様部分の内容はここ何年は変更が無く、同一仕様で継続されている。
東京都庁(新宿)が建設中だった頃、高層建築向けに従来にない難しい仕様のテーマにぶつかり、実験の繰り返し、要求性能裏付け仮施工による耐久性の確認というその中に私も加わり、お手伝いを行った結果、当時の仕様書作りにも参加を希望され、公平な仕様書作りを楽しんだものだ。
そして、建設省(現、国土交通省)の監督課より依頼があり、仕様書作りに参加した。
笑ってはいけないが、当時私が管轄した部分の仕様書内容は、私が作成した内容が一字一句違わず記載されていた。
うがった見方をすれば、検討を一切行わず採用したのか、それとも全面的に信頼をしてくれたのか・・・
しかし、その後の仕様書を順に見ていくと、ある年の仕様書から若干手が加えられるようになったが、素人目から見ても施工上問題がある図形なども記載されていて、愚問に感じただけではと思い、霞ヶ関にアドバイスに出かけたことがある。
その頃から、現在に至るまでパブリックコメント的な情報交換を主とした方法でと言っているが、現実的には省内の専属チームが独力で情報を集め作成していると言う。
法的には専門のようだが、製造者としてみた場合は素人の集団である。
図形や図面にはあり得ない絵が描かれている事が多く、施工業者間では無視する場合があり、それらのひずみがどこかに出てこなければいいがと、今でも危惧している。
現在の私に出来うることは、その都度何らかの形で情報提供を行っている事くらいか。
一つの方法としては、建材試験センターなどの財団試験所職員は、定期的に国土交通省に出向している。
試験場にとって私はある種、お得意さんであり、情報交換者でもあるのでその経路で、問題と思われる内容を運んでもらうのが一番信頼厚く伝わると言うことを知っている。
この業界に席を置く人間である以上、やはり見て見ぬふりは出来ない・・・いやな性(さが)である。
話は先に戻るが、現在は民間仕様や官庁仕様においても直接参加することが無くなったが、自分自身のまとめ上げたものが形として、多くの方の仕事の指針として活用されていくというのは、何ともうれしい限りだし、やりがいのあることだ。
再び機会が訪れたときには、改めてチェレンジしてみたい。
さて、文章が長くなったので、もう一つの工業会の話は改めて記すことにしよう。
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