« 新規にパソコンを組むための情報集め001 | トップページ | 寒がり »

2009/11/19

防耐火構造などの大臣認定に関わる性能評価試験に供する試験体制作の厳格化

過去に建築基準法に定める、不燃材料などの認定を取得した実績のある会社などを中心に表題の説明会の実施を行なう内容のメールが関係試験所より届いたのは1ヶ月ほど前だった。

当初は全国3カ所での会場と言うことで、私は東京会場に申し込んだが、それから数日後埼玉会場(東京2会場と称していた)が追加され、従前の説明会に更に細部について説明する2部構成と言うところで、そちらも申し込んでおいた。

申込み人数が予定定員の10倍ほどまで膨らんだため、人数制限を行なうと同時に収容人員を増したと言うことだ。
取りあえず、東京会場には私のスタッフを飛ばし、2部構成の埼玉会場には私が出向いた。

表題の内容は、関係者なら直ぐに察しが付くが、2年ほど前業界を騒がせたニチアスと東洋ゴム工業(※既に実名公表されているので敢えて隠さない)による不正大臣認定試験問題に対処するため、より厳しい規制を設け再発防止と同時に認定制度の信頼回復を図るというのが趣旨であると説明を受けている。

業界的に大臣認定での不正は大まかに二種類あるが、一つは実販売製品と試験製品とが異なる問題。
つまり、試験体に細工を施し不正に試験に合格させるケースと合格した材料を使用して製品を販売しないと言うケースだ。

今回の件を具体的且つ簡略に説明すると、ニチアス問題は試験所に持ち込んだ試験体に対し、試験所内にて試験官が居ない隙を突いて、試験体に水分を染みこませたというものだ。
本来、試験体は搬入後一定の期間養生する。
接着剤などを使用して製造された製品が十分に乾燥するなど、使用時と同じ状態になるまで放置するのだが、試験直前に水分を染みこませれば燃えるものも燃えなくなるから、不燃材料としての性能がアップする。
試験所内でそれを行なったと言うところがより事態を深刻にした。
実際は、構造体になっているので部材を止めるピンなども申請寸法とは異なり、試験に有利なもので構成されているなど、不備な点が相当あった。

東洋ゴム工業の件は、素材に申請書に記載されていない不燃材を混入した材料で試験に合格させたという不正だ。
似た方法で、申請書に記載されたとおりの試験体で合格させ、実際にはそれと異なる低価格な材料で販売するという問題もあるが、今回の説明会はこれらは対象とはなっていない。
ただし、国土交通省の指示で、関係団体が抜き打ち的(ではないが)に市販されている認定製品となっている製品の確認試験を行なっていることは事実で、事情徴収をを受けている企業が相当あるという。
それらはどの企業も「何故確認試験に合格しないのか理由が分からない」と言っているそうだが・・・・・・
私も、関係業界の人間であるので、裏事情はある程度察することが出来る。

経験的に言えば、その昔造船関係に使用する火花避けシートを製造した折、あるメーカー製品と全く同じ構造のものを作った。
性能確認試験でも、全く同じ耐火性でありながらその製品は過去に、火花避けシートとしての耐火試験に合格している。
しかし、私の会社が製造した製品は同じ試験を行ない、最低基準でも遙かに及ばない性能しかないことを確認している。
もちろん、基準が変わったわけではない。

あるメーカーの認定製品の確認試験を行なったことがある。
別の会社から、同等性能のものを製造したいという相談を受けてのことである。
競合メーカー製品を調達し、分解して同一の材料を入手した後、その材料で認定確認試験を受けたのだが、規定値の数倍という合格にはほど遠い結果だった。
疑問に思い、競合メーカー製品も同一試験を行なったら、それも散々たる結果だった。
それらに似た事例は、言えばきりがない。

これらが、現実である。

今回の、説明会は今後において、試験体は全て試験関係機関にて製作すると言うことだった。
つまり試験申請者には一本の指も触れさせないと言うことであり、まさにようやく本腰を入れてきたなと、私は好意的に受け取っている。
更には、市場での製品の抜き打ちも今後も継続するという。
これらを含め、不正な手段が相当少なくなればとは思うが、正規に試験を受ける会社はいい迷惑かもしれない。
つまり、下手をすれば認定試験費が従来の数倍の費用にふくれあがる可能性があるからだ。
自社で作っていた試験体が第三者が作成すれば高額になるからだ。
更には目に見えない成分においての光学的に且つ工学的に調べることが出来るがそれらの費用も相当高額だ。

果たして、零細企業が認定品を開発しようとしても、製品化しにくい時代になってしまった責任はどこにあるのだろうか。

|

« 新規にパソコンを組むための情報集め001 | トップページ | 寒がり »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 防耐火構造などの大臣認定に関わる性能評価試験に供する試験体制作の厳格化:

« 新規にパソコンを組むための情報集め001 | トップページ | 寒がり »