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2019/01/18

サイクリング

風に向かう。
向かい風なので、踏み込むペダルの重さを感じる。
横を走る娘の額に汗がにじむ。

朝のけだるさに浸る布団にしがみついているとき、娘から誘いがあった。
「友達から荒川土手を自転車で走ろうと言う企画だけれど、お父さんも一緒に参加しない?」
我が家にはママチャリしかないけれどそれでもいいと言うことで二人で出かけた。
赤羽から大宮の先までの往復・・・・・・
夜、湯船に浸かりながら、凄くつらかったけれどなぜかとても充実した感じを満喫していた。

ある日、娘が言う。
「私、もっと速く自転車で走りたい、そしてもっと風を感じたい。」

私が所属していたサイクリングクラブのメンバーのショップに電話を入れた。
自転車は、性別、身長、股下の長さ、腕の長さ、この4要素で車体の大きさが決まる。
お店に出向くと、真っ白なボディにオレンジ色のストライプが施された素敵なロードバイクが用意されていた。
初心者がロードバイクに乗るとき、最初に恐怖を感じるという。
自転車にまたがり、つま先がかろうじて届くほどの高い位置にサドルがある。
娘も、最初は走り出すときと止まるときには私の支えがなければ倒れてしまう状態だった。

ショップの友人が、見せたい物があると言う。
そこにはブルーのボディにやはりオレンジ色のストライプが走るロードバイクがあった。
彼は私の体型を熟知している。
ロードバイクは簡単に買うことができる程安くはない。
思案顔をしていると・・・・・
「お父さん、還暦のお祝いに私がプレゼントするわ」

娘に、ペダルの正しい踏み方、ブレーキのかけ方や、適正なギヤの選択など、多くのことを教えた。
隣を走る娘が、私にカマを掛けるように急にスピードを上げた。
私が追い越そうとすると、少し邪魔をして更にスピードを上げる。
荒川からは富士山が綺麗に見えるが、一緒に走る娘に比べればたいしたことはない。

いつからか家内も一緒に走るようになった。
同じ時間に同じ風を受け、同じ季節を感じる。

昔から夢に見ていたことが実現した。
家族でツーリングをしたいというささやかなこと。
今、至福の世界に浸っている。

いつまで、この時間が続くだろうか・・・・
小さな不安は心の何処かにしまって、今は考える。

「次は何処を走ろうか」と。

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